

行政書士渡辺彰佳
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■老後を安心して過ごすための「転ばぬ先の杖」 それが任意後見制度です。 「自分の老後のことは、自分で決めたい」という方に最適です。
任意後見制度(にんいこうけんせいど)は,本人が十分な判断能力があるうちに,将来,判断能力が不十分な状態になった場合に備えて,あらかじめ自らが選んだ代理人(任意後見人)に,自分の生活,療養看護や財産管理に関する事務について代理権を与える契約(任意後見契約)を公証人の作成する公正証書で結んでおくというものです。
【用語解説】
※公証人 = 法務大臣が任命する公務員で、公証役場で執務しています。30年以上の法律実務経験がある有資格者の中から任命されます。
※公正証書 =法律の専門家である公証人が公証人法・民法などの法律に従って作成する公文書です。公文書ですから高い証明力があります。「確かに任意後見契約を結んだこと」が公に証明されることになります。 |
任意後見契約を締結しておくと,本人の判断能力が低下した後に,任意後見人が,任意後見契約で決めた事務について,家庭裁判所が選任する任意後見監督人の監督のもと、本人を代理して契約などをすることによって,本人の意思にしたがった適切な保護・支援をすることが可能になります。
(1)契約はどのようにするのか 本人と任意後見人(任意後見受任者)との契約は、公正証書で締結しなければなりません。公正証書は公文書ですので、本人がきちんとした意思で契約を結んだのかが証明され、契約内容も法律に沿ったものになります。
(2)どうすれば、任意後見がはじまるのか 本人の判断能力が低下してきたら、本人・任意後見人等が家庭裁判所に任意後見監督人選任の申立てをします。任意後見監督人が選任されないと任貢後見契約が発効されないためです。
どうしてかといいますと、任意後見契約は本人と任意後見人との間で結ばれ、本人が判断能力が低下した場合、本人が任意後見人の仕事振りのチェックが出来ないためです。
任意後見人がきちんと仕事をしていないのに、誰も監督をするものがいなければ任意後見人が本人の利益にならないことをするおそれがあります。ですから、家庭裁判所に任意後見監督人を選任してもらってからでないと、任意後見契約の発効を認めなくしているのです。
(3)後見の事務開始と監督 家庭裁判所に任意後見監督人選任の申立てをして選任されると、任意後見人が後見事務を開始します。そして、任意後見監督人が任意後見人の後見事務の監督をします。
家庭裁判所は任意後見監督人から任意後見人の仕事ぶりについて報告を受け、任意後見監督人に必要な指導等をします。このように家庭裁判所が直接任意後見人を指導等をすることはありません。
(4)任意後見契約はどのように終わるのか 任意後見人が任意後見監督人の指導に従わず、仕事ぶりが改善されない場合には家庭裁判所は任意後見人を解任することができます。
任意後見人が解任されば任意後見契約は終了してしまいます。その後、家庭裁判所によって後任の任意後見人が選ばれることはありません。なぜならば、任意後見契約は本人と任意後見人との契約なので、家庭裁判所が任意後見人を選ぶことはできないのです。
任意後見人の仕事ぶりが悪い場合の他、次の場合にも任意後見契約は終了します。 @本人の死亡・破産 A任意後見受任者の死亡・破産 B受任者が後見開始の審判を受けたとき
任意後見契約が終了した場合には、新たに法定後見の申立てをして、本人の保護をしていくことになります。
■任意後見制度・概要図
 @本人と任意後見受任者との間で任意後見契約を公正証書で締結 A任意後見契約書を作成した公証人が東京法務局に登記を嘱託 B本人の判断能力の低下 C申立権者が家庭裁判所に任意後見監督人選任の申立てをする D家庭裁判所が任意後見監督人を選任する E家庭裁判所が東京法務局に登記を嘱託 F後見事務開始。報酬受領。 G任意後見人は後見事務について任意後見監督人に報告 G任意後見監督人は、任意後見人の後見事務を監督 H任意後見監督人は、任意後見人の後見事務について家庭裁判所に報告。必要な指導を受ける。

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